さて、事件が起こるのは蛇骨山脈の奥、九供山と哥々山という二つの山に挟まれた神々櫛村。古くからの大地主で村民からは「白い家」とも呼ばれる神櫛家。そしてその神櫛家と勢力を二分し「黒い家」とも呼ばれる憑き物筋の谺呀治家。この二つの旧家の微妙な均衡関係を崩そうとしたものが現れたとき、カカシ様の祟りが村に降りかかるのです。
過去、村で繰り返し起きた神隠しに、神櫛家の少女に取り付いた巫女の生霊。人々が恐れ敬う二つの御山。おどろおどろしさ満載でもうたまりません。これまで読んだ二作品と比べると前半の冗長さが気にもなったけど、ひたりひたりと背後より忍び寄る何ものかの気配にはこちらも背筋がぞくぞくしました。
ミステリーとしてのインパクトは薄かったけど、この雰囲気を味わえるだけで満足です。前に読んだ本で誤植らしきものが多々あって、おかげで今回おかしいなと引っかかったところも、誤植かなと流してしまったんですよね。最後の種明かしではやっぱそうだったのかよと臍を噛みました。
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